
私はTOEIC200点代から3か月毎に475点⇒550点⇒600点と上げてきました。TOEIC対策のための勉強はせずにです。
この時期、頻繁にTOEICを受けてたので、TOEIC600点前後での自分の英語力、自分が感じたTOEICの難易度についてよく覚えています。
この経験をもとに、
・どうすればTOEIC600点を取得できるのか?
について考えてみたいと思います。
目次(タップでジャンプ)
TOEIC600点の英語レベルは?
TOEIC受験者の中で600点はどんなレベル?
2021年のTOEIC公開テストでの平均点は約620点となっています。ですので600点は平均より少し低いレベルとなります。
以前は、TOEICの平均点は500点代後半くらいだったので、最近は受験者のレベルが上がったという事ですね。
しかし誤解しないで頂きたいのは、TOEIC公開テストは、
・英語が仕事上必要な人
等々、英語に対する意識の高い人が多く受験しており、そもそも平均点が高くなりがちです。
もし日本人を無作為に抽出してTOEIC試験が行われた場合、600点は平均よりかなり高い部類に入るのは間違いないです。
よって、TOEIC600点を取れるだけで、学生時代にかなり英語が得意だった方か、もしくは社会人になってそれなりに真面目に勉強してきたであろう事は推測できます。
TOEIC600点の実際の英語レベルはどんな感じ?
TOEIC600点レベルとなれば、難解な文章じゃなければ、時間をかければきちんと英文を読めるし、簡易的な表現で英文メールのやりとりも出来るようになっいるはずです。
このように、仕事でもなんとか英語を使う事が出来始めるようになる頃と思います。ただ、スピード感もなく、まだまだ実用的なレベルとは言えないでしょう。
TOEIC600点レベルは、簡単な英会話をする上での最低限の知識自体は持っています。これは断言できます。しかし、流暢に英会話を出来る人はほとんどいないです。(少数ですが簡単な表現だけを使って流暢に話す人もいる事はいます。)
英会話自体がなんとか出来る人はそこそこいるかもしれませんが、相手にゆっくり話してもらう必要があったり、話す際もだいぶ時間をかけてカタコトになるのが多いレベルです。
TOEIC900点取っても英語を話せない人もいれば、600点で話せる人はいる。その違いは簡単で、英語を話す勉強・トレーニングをしてきたかどうかの違いです。
英語力ゼロに人にとってみたら、TOEIC600点レベルは、結構英語力の高い人だと思っている方も多いと思います。実際僕もそうでした。でも、現実は、実用的な英語を使うための入り口レベル位だと思います。
ただし、誤解しないで頂きたいのは、TOEIC600点あれば、海外旅行で現地の人とコミュニケーションをとって楽しむ事もできるでしょうし、英語を英語で学べるようになってくるので、英語の本当の楽しさを実感できるようになるレベルでもあります。
それではTOEIC600点の難易度は?
TOEIC600点の難易度はどれくらいでしょうか?
英検とTOEICを比較されることが良くありますが、そもそも英検とTOEICは試験内容が全然違うので単純比較ができません。
とはいえ、英検とTOEICスコアの関係を示す統計データがありました。古いデータだったので、少しずれがある可能性はありますが、簡単にまとめると以下のようになります。
・英検準1級保有者がTOEICを受験した時のスコアは大体600~850点位におさまる
このデータから考えると、英検2級をギリギリ合格しましたという人ではTOEIC600点は取れないですし、逆に英検準1級保有者であればほぼ確実に取れます。
かなりざっくり言ってしまうと、TOEIC600点は、英検2級と準1級の中間くらいのレベルと言えます。
英検2級は『高校卒業レベル』、英検準1級は『大学中級レベル』と言われますので、このような関係が成り立ちます。
とはいえ、TOEICは、実は英語の文章自体は、高校レベルの文法を把握していれば難しくないです。(それどころか、中学文法程度が完璧であればそこそこ理解できると思います)
でも、高校卒業レベルの知識だけでは、TOEICの文章を理解できない可能性もありますし、理解できたとしてもTOEIC600点はとれないです。
その理由は、TOEICは、英語を使ったビジネスにおける実用的な能力が試される問題が出題されるからです。もっと具体的に言うと、
・TOEICは問題数が多く、かつ、英語の文章量も多い。だから短時間で英文の内容を理解できる必要がある。
つまり、TOEIC600点の難易度はどれくらい?という質問が来たとした、私ならこう答えます。
・英検2級が受かる程度(高校レベル)の英語知識がある事が最低条件。
・英文をつっかえず、戻り読みせずに理解できる。
・最低限のビジネス向け英単語を覚えている
と言う感じです。
そもそも、高校レベルの知識があるだけでは、TOEICにはスピードの面で全く歯がたちません。短時間でどれくらいの英文を把握できるかが、高得点をとるための重要なポイントのひとつです。
私はTOEIC550位の時、英文を英語の語順でスムーズに読めるかどうかがTOEIC600点のカギになると感じました。
また、TOEICはビジネスでのメールのやりとりや、ビジネス文書等を問題で扱う事が多く、最低限、日常的にビジネスで使われるような重要単語は必ず覚えておく必要があると思います。
このように、TOEIC600点へのカギは、高校レベルの英語知識・スムーズに英文を理解出来る事・最低限のビジネス英単語を覚えている事の3つと言えます。
どうすればTOEIC600点をとれるのか?
私自身TOEIC600点を取得した時は、高校レベルの文法学習は終えていて、英検2級レベルの知識はあったと思います。
そして、それに加えて以下の2点の知識・能力を向上させていました。
・ビジネスに関する英単語も暗記していた。
つまり、私は、先程述べたTOEIC600点取得のカギとなる知識・能力をある程度得た上で無事600点を取得できました。
先程述べたTOEIC600点取得のカギとは
・スムーズに英文を理解出来る事
・最低限のビジネス英単語を覚えている事
ですね。
では、これらの知識・能力を具体的にどうやって得る事ができるのでしょうか?
高校レベルの英語知識をどうやって得るか?
TOEIC600点を取るための英語知識としては、最低限リーディングとリスニングができれば良い訳です。
TOEICのリーディング・リスニングで意味を理解するには、最低限高校レベルの文法と英単語の知識が必要と説明しました。
ここで、もしあなたが高校卒業以来、まともな文法学習をしていないのであれば、高校レベルの文法問題集を一冊終わらせる事をお勧めします。その一冊を一回だけ解いて終わりではなく、最低3回程度、その問題集をやり直すべきだと思います。
理由としては、高校レベルの文法を抜け漏れなく、網羅的に、しっかりと理解しておく事で、その後の英語学習の効率が良くなるからです。つまり、文法知識が少ない人に比べて英語の上達が速くなります。
英語の文法学習は、一度体系的にしっかりと学んでおけば、その後まとまった時間をとって学習をする事はほぼないと思います。
ですので、TOEIC600点を取る前くらいに、一度文法を体系的にしっかり学んでおくことをを強くお勧めします。
私自身、TOEIC600点取得ちょっと前に、2か月位かけて文法問題集を最低3周した事は覚えています。そしてその後まとまった文法の学習はしていません。
また、文法以外の知識はどうするの?と疑問に思った方もいるでしょうが、それはこの後に説明します。
スムーズに英文を理解するにはどうすれば良い?
スムーズに英文を理解できるようになる。というのはどういう事でしょうか?
英文を見た瞬間に、必要な英語の知識を引き出して、意味を理解できるという事です。
しかし、普通は、英語の知識があるだけでは、英文を見ただけで意味を把握するなんて事はできません。
大抵、頭の中では、英語⇒日本語への変換作業をするので時間がかかりますし、さらにちょっと難しい文法を使っていたりすると、より時間がかかってしまいます。
その変換作業の時間を減らしたり、そもそも変換作業をなくすことで英語がスムーズに理解できるようになります。
これを可能にする一番良い方法は、音読だと思います。
自分のレベルにあったネイティブ音声付きの英語学習教材を選んで音読するだけです。
何故音読する事で、英語がスムーズに理解できるようになるかは上記の記事に記載していますが、簡単に言うと、
(1) 音読は、ネイティブ音声を聞き、使われている文法や、文章の意味をイメージしながら声に出す英語学習方法。
(2) 目で文章を見る、耳でネイティブ音声を聞く、口を使って声に出す、文章の意味をイメージする事で様々な感覚器官を使う事になり記憶に残りやすい。
(3) 音読を何回も繰り返す事で、音読した文章や似たような文章に対して、英語⇒日本語変換が自動化される。つまり無意志のうちに瞬間的に理解できるようになる。
(4) 音読教材を新しいものに変えるたびに、英語⇒日本語変換が自動化される言い回しが増えてくる。
(5) 結果として、リーディング・リスニングどちらに対しても理解の速度が上がっていく。
という感じです。是非とも音読にチャレンジしていただきたいです。
最低限のビジネス英単語を覚えるには?
高校レベルの最低限の英単語や、TOEIC600点取得のためのビジネス英単語は、上記で説明した音読教材でも覚える事が可能です。
どういう事かと言いますと、TOEICに頻出のビジネス英単語が使われているような音読教材を選ぶことで、音読による英文理解力のスピードアップと、ビジネス英単語の習得を同時にする事が可能です。
例えば、これはTOEIC600点向けの問題集ですが、この問題で使われている文章を音読するだけでもかなりの効果を発揮するでしょう。
同様に、高校レベルの英単語がまだ弱いと感じたら、中学・高校レベルの英単語が中心となっている、以下のような音読教材を選んでみましょう。
音読をする事で、英単語やその発音もしっかりと覚えられますし、何より、英語を瞬間的に理解できる実用的な能力を身に着ける事ができます。
これは英会話でも重要な能力ですので、英会話が出来るようになりたいと強く思っている方は特に、今すぐ音読を始めた方がよいでしょう!
まとめ
TOEIC600点の難易度と、どうすればTOEIC600点取れるかを説明させていただきました。
結論としましては、
TOEIC600の難易度、つまり、どれくらいの英語力があればTEIC600点がとれるかについては、高校レベルの英語の知識・最低限のビジネス英単語力・英文をある程度スムーズに読める能力という3つが必要という事でした。
その能力を手っ取り早く得る方法としては音読が良い!と説明させていただきました。
TOEICは本当に時間との闘いという面もあり、英語を素早く理解できる能力は本当に本当に大事です。TOEIC600点レベルだと、絶対全部の問題は解けないので焦らないようにしてください。
音読をする事で、本当に英語の理解速度があがりますので、是非トライしてください。英語の理解速度があがると、私がそうだったようにTOEIC600もあっさり超えて700、800も見えてきます。
TOEICの得点を上げるテクニックも存在しますが、それに頼らず、音読で本当の英語の実力を上げていきましょう!
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