英語の4技能全てを効率よく勉強する方法!英会話も出来るようになる!

日本の英語教育は「聞く」「読む」という2技能に特化しており、「話す」「書く」がおろそかになっているのは誰の目にもあきらかです。ですが、せっかく英語を勉強しているなら、英語を話せるようになりたいもの。

 

そこで、この記事では、効率よく「聞く」「読む」「話す」「書く」の4技能を勉強する方法を、筆者ナナセ(TOEIC900・大手外資系企業プログラマー)が解説いたします。

 

さらに、話ををもう一歩進めて、この4技能を駆使して「どうすれば英会話ができるようになるか?」についてもお話したいと思います。

英語の4技能をまんべんなく勉強する方法とは!

「聞く」「読む」「話す」「書く」の4技能全てを伸ばすための勉強方法は、ずばり

音読

となります。

実は、英語学習に限ったことではないですが、脳科学の専門家が認めるほど、音読の効果は素晴らしいです。音読を続けることにより、

・記憶力、集中力、行動力が上がった
・頭の回転が良くなった
・コミュニケーション能力が高まった
・寝起きが良くなった

等々、Web上では良いことだらけの報告がなされています。つまり、音読という学習方法により、英語スキルを得られるだけではなく、他にも様々なメリットがあるということをまずお伝えしておきます。

 

しかし、音読といっても、ただ単に英語の文章を読み上げるだけでは効果が全くありません。以下の事を意識しながら音読することで、英語の4技能全てを伸ばす事ができます。

(1) 英文の意味
(2) 英単語の並び順が何故そうなっているのかのルール。つまり、英文法
(3) 理解した意味を実際にイメージする
(4) ネイティブスピーカーの音声を真似する(音声付きの音読教材を選ぶようにします)

このように意識しながら音読することで、幅広い英語スキルが伸びていきます。

何故これらを意識するかというと、記憶に定着させるためです。もっと言うと、英語脳を作るためです。英語⇒日本を変換を自動でできるようにするためです。なので、意識をするのはとっても大事なのですが、詳細は後で説明します。

 

「音読」と一言でいっても、その中には様々な英語勉強が含まれています。いきなり初見で、音読をしながら意味や英文法を意識することは無理です。上級者じゃないとできません。なので、音読の事前準備作業(=お勉強)が必要になります。

 

では、具体的にどのように音読を進めればよいのでしょうか?

音読の進め方

音読は、事前準備作業が必要ですが、どんな準備をして、どのように進めれば良いかを説明します。

 

事前準備作業とは、音読する英文の読解を行い、「(1) 英文の意味」と使われている「(2)英文法」を理解する事です。この時点で、わからない英単語や、英文法があったら、面倒くさいですが、調べながら理解していきましょう。

 

そして、準備作業が終わったら、あとは音読を何回も繰り返すだけです。最初のうちは「(1) 英文の意味」「(2)英文法」を意識すること自体が難しいかもしれません。ですが何回かゆっくり繰り返していると、これらがある程度のスピードで音読しながらでも意識できるようになってきます。

 

その次に、音読しながら、(3)意味を実際にイメージできるかどうか確認します。音読教材のネイティブ音声と同じ速度で音読しても、意味をイメージできれば合格です。

 

さらに付け足すと、音読する際は、ネイティブ音声をカラオケみたいに声真似すると良いです。発音もよくなります。発音ができれば、リスニング能力もあがるという現象もおこります。

 

このように、上記(1)~(4)を意識しつつ、同じ文章を何度も何度も繰り返し音読することで、英語を身体で覚える事になります。(これが英語脳の正体かと...)まるで、野球選手が素振りを繰り返して打撃フォームを身体で覚え込むように...。(実際は脳の長期記憶として定着するということだと思います)

このように、身体で覚えるという感覚が非常に重要だと思います。音読を続ければ続けるほど、英語のエッセンスが徐々に身体に染み渡り蓄積されていきます。自分ではなかなか意識できなくても、確実に英語の4技能のスキルがアップしていくのです。

 

スポーツ経験者や、楽器経験者なんかは、なんとなく感覚的に理解できるのではないでしょうか?スポーツやピアノのトレーニングのように、続ければ効果が絶対あります。ただし、地道な努力は必要ではあります。

英会話の能力を楽をして一気に上げるような魔法は、残念ながら存在しないので、このような地道なトレーニングを少しずつ積み重ねるのが、英語上達への近道だろうと思います。

音読はなぜ優れた英語学習法と言えるのか?

英語を効率よく勉強する方法として「音読」という単語を使いましたが、実際には、以下の英語学習も合わせてしなくてはいけません。

・英単語の調査、暗記
・英文法の調査、暗記
・長文読解
・リーディング
・リスニング
・発音暗記

結局、「こんなに多くの英語勉強をしなくちゃいけないなんて面倒くさい」なんて声が聞こえてきそうですが、ちょっと待ってください。

 

英語学習をしているのなら、これら全部の勉強はいずれ必要なものです。これらをまとめて一気に勉強できるなら逆にコスパが良いです。良すぎます!

 

人間の脳は、何かを個別に覚えるより、何かストーリーがあった方が格段に記憶しやすいですし、忘れにくいのです。もうひとつ、人間は、五感や感情を伴ったものは、記憶に残りやすいですし、忘れにくいです。(だから自分が主人公になった気分でイメージするのは大事!)

 

記憶しやすく忘れにくいのは、音読した文章だけではないです、「使っていた英文法、発音、音読の際にイメージした内容全部」です。これらは仮に意識的に思い出せなくても、潜在意識には残っていて、確実にあなたの英語力を底上げしているはずです。

 

もし、これらの勉強を個別にひとつひとつしていたら、余計に時間がかかってしまい、あまりにももったいないです。

 

また、ひとつ付け加えておきたい事があります。海外(英語圏)に住んでいる方々は、英語のシャワーを大量に浴びて、英語を話さなくてはいけない状態が続きます。

 

英語を学ぶ上で必要なモノも、そんなに必要ではないモノも、なんでも吸収していくことになります。英語に触れる時間が圧倒的に多いので、日本に住んでいる人よりも早く、英語が話せるようになりやすいのです。

 

日本国内に住んでいる限り、同じ環境は得られないですが、音読がその環境を疑似体験するひとつの方法だと思います。何故なら、音読は、聞く、読む、話す、発音を意識する、といった英会話に必要なほぼ全ての英語スキルを使わなくてはいけないからです。

 

英語初心者の段階から、音読を毎日の習慣とすることで、英語を学ぶ上で必要なモノだけを効率的に吸収することができるのです。日本にいながら英語力の土台を作るには、これ以上の方法はなかなかないのではないかと思います。

 

なお、英語初心者の方でも、中1レベルの簡単な文章から音読を始めれば良いので、心配しなくても大丈夫です。音読の教材は、徐々に難易度が高いものに変えていけば良いだけです。最終的には、ネイティブのナチュラルスピードで話される教材を扱うようにします。

 

慣れてくると、身体で覚え込んだ英語スキルのおかげで、文法など意識せずとも、一回聞いただけで大体の意味がつかめるようになってきます。

 

英語学習としての音読の効果は、以下のようになると感じています。★5つが満点評価となります。

音読の効果
聞く:★★★★★
話す:★★
読む:★★★★★
書く:★★
発音:★★★★

音読という学習法はだいぶポピュラーになっており、音読教材もかなり多く市販されています。その中で、中学1年レベルの教材をまず手にするのが良いと思います。

 

音読は素晴らしい学習法で、「読む」「聞く」にはものすごい効果があります。が、残念ながら、「話す」「書く」スキルは、伸びるには伸びますが、自由自在に話せるまでにはなりません。

 

実は、音読の際に使った教材の英文は、ほぼ無意識のうちに暗記してしまうので、その文章をスピーキングで使えるようにはなります。でも「自分の思った事を表現できるようになる」ためには、別のトレーニングが必要になります。

 

そのトレーニングが、瞬間英作文です。

 

スピーキングスキルを伸ばして、本格的な英会話を出来るようになりたいと思ったら、このトレーニングを実践しましょう!

瞬間英作文について


英語の教師や、TOEICが900点を超えるような人でも、英語を話せない人はいっぱいいます。テストで高得点を取れる学習はしてきても、英語を話すための学習をしてこなかったからです。

 

実際私もTOEICの点数は上がっても、なかなか話せるようになりませんでした。そこで最初に試したのは、短い英文を大量に暗記することでした。結果として、少しは話せるようになったのですが、暗記した文章を使いまわす事しかできませんでした。自分の言いたいことを思いのままに文章に変換して話すことは、全然無理でした。

 

そこで考え方を少し変えてみました。

 

文章を暗記するのではなく、文章の作り方を覚えようと。

 

そしてたどり着いたのが、瞬間英作文です。これもだいぶ有名なスピーキングに特化した学習方法です。私が実際に試したところ...

効果は絶大でした!

学習を開始してほどなくして、暗記したものではない、自分で作った文章を徐々に言えるようになってきたのです。

 

具体的な学習方法としては、日本語の短い文章を見て、英語の文章に変換するトレーニングです。英語の文章を暗記するのではなく、その場で見た日本語から、どのような文法要素を使うかを瞬時に判断し、即座に英語に変換するのです。

 

つまり、英文法の知識を使って、英語の文章を瞬間的に作成する事になるので、瞬間英作文と呼ばれます。もちろん、最初は簡単な文法のみしか扱わないようにします。例えば最初は以下のようなとても簡単な文章からスタートします。

「彼は医者です」「He is a doctor」
「私はテニスが好きでした」「I liked tennis」

そして、徐々に難しくしていきます。

 

例えば、最初は、1つの文章に1つの文法要素しか入っていないもの。これを、1つの文章に2つの文法要素、次に3つの文法要素を入れ込んだりして文章を難しくしていきます。そして文章も長くしていきます。

 

これも音読と同様に、何回も繰り返し、同じ文法要素の瞬間英作文をしていると、それらのエッセンスを身体が覚え込んでしまいます。最終的には、文法を意識しなくても英文を作成できるようになってきます。

 

また、これは1文ずつトレーニングができますので、まとまった時間が必要ありません。場所や時間を選ばず、ほんの数分といった、ちょっとしたスキマ時間でも実践できます。まさに忙しい人にもうってつけの素晴らしいトレーニングでしょう。

 

どういう風にスキマ時間で学習するかは下記リンクで説明しております。

 

瞬間英作文の効果は以下のようになると思います。音読で伸ばせないスキルを見事に補完する学習法です。

瞬間英作文の効果
聞く:★★
話す:★★★★★
読む:★★
書く:★★★★★
発音:★★

先程も言いましたが瞬間英作文も割とポピュラーで、それなりに教材も市販されています。

 

そういった教材の多くは、左側に日本語の短い文章が書いてあり、右側にその英語訳が書いてあるというようなものです。左側の日本語を見た瞬間に英作文をして、右側の答えの英文と見比べるという形になります。これも、中学一年レベルの文法知識を扱ったものから初めると良いでしょう。

 

このように、2つの学習法を紹介してきました。この学習法をひたすら続けるだけで、普通に英会話ができるようになります。英会話中級レベルまでだったら、徐々に扱う教材のレベルを上げる必要があるものの、この2つの学習だけで大丈夫です。

基本的にはこの2つの学習法だけで十分!

音読では、文章の中に知らない英単語や英文法があれば、それを学習して覚えていく必要があります。同じように、瞬間英作文でも、知らない英文法をその都度学習して覚える必要があります。

 

つまり、前述した2つのメイン学習方法で、英文法の学習と、英単語の学習も含まれていることになります。だからこそ、この学習方法だけでしっかりとした効果が出るわけです。

 

ただし、「本格的に英会話で話せるようになりたいなら」という条件付きですが、最低限、中学レベルの英文法は一度体系的に学んでおいた方が良いとも思います。

 

英会話中級レベルに達するためには、中学レベルの文法はマスターしておかないと、どこかでつまづく可能性が高いからです。

 

また、ボキャブラリーもある程度ないと、なかなか言いたい事も言えなくなる可能性があるので、英単語に関しても、一度、集中的に大量の英単語を覚えた方が良いです。そうすることで、余分な学習時間が増えるかもしれませんが、その後の学習効率が高まり、英会話中級レベルに達する時間が早まります。

 

ただ、最初の段階であれもこれもと手を出しすぎると、負荷がかかりすぎて大変になり、挫折の原因になりかねません。何事もバランスが大事です。

 

余裕が出てきたらで構いません、英文法と英単語に特化した勉強もしてみましょう。

 

実のところ、英文法学習も、英単語学習も、一度まとまった期間(例えば1,2ヶ月程度)学習してしまえば、その後特に何もする必要がなくなるのです(英会話中級レベル向けとしては)。そして、文法知識、英単語力の向上により、英語力の底上げがなされ、その後のメイン学習(音読)の効率も飛躍的に上がることになります。

まとめ

この記事でお伝えした内容は、「音読」と「瞬間英作文」だけで、英語の4技能全てを満遍なく伸ばす事ができ、そして、十分に英会話ができるようになるという事です。

英会話に興味がなければ、「音読」だけでも問題ないですが、正直せっかく英語を勉強しているのであれば英会話中級レベルを目指して欲しいなと思います。

 

せっかく英語勉強に使った時間がもったいないですし、あと少し、瞬間英作文というトレーニングをするだけで、英会話ができるようになる。そして、中級レベルの英会話ができるようになると未来が広がります!

 

いずれにせよ、あなたの英語学習がはかどりますように!このような長文、最後までお読みいただきありがとうございました。

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