英語のできるプログラマーにはどんな利点があるのか?
私自身、英語ができないプログラマーから、様々な苦労を乗り越えて英語ができるプログラマーになれました。
この私の経験から『英語がデキルプログラマー』は何が有利なのかを説明していきたいと思います。
また、どうやったら英語ができるプログラマーになれるのか?
についても合わせてお話ししようと思います。
目次(タップでジャンプ)
英語できるプログラマーの利点とは?
早速ですが、どんな利点があるかを簡単にまとめるとこんな感じになります。
2.年収が上がり、転職しやすくなる。年齢が高くても転職できる可能性が高まる
3.海外発の最新技術情報を素早く入手できる
それでは、ひとつずつ説明していきますね。
1.プログラム開発時の問題解決が素早くなり、開発コスト削減につながる
これは、私が英語ができるようになって一番良かったと思えた事です。
まず最初に、何故英語ができると開発コスト削減につながるのかについて説明しますね。
何故英語ができると開発コスト削減につながるのか?
プログラミングは、何か作りたいモノがあって、それを実現する手段です。で、その作りたいモノをどうやって実現するかを考える時、様々な検討がなされ、まず開発環境が決定されます。
例えば、プログラミング言語は何にするか?開発ツールをどうするか?オープンソース等のライブラリを利用するのかどうか?等々。
このような開発環境を整える際に、英語マニュアルしかないという事はよくあります。
この状況だと、英語ができる人はすぐにマニュアルを理解できるので、英語ができない人に比べれば有利ですよね。
また、ソフトウェア開発において、問題が発生せず、何にもつまづかずに開発が進むことはほぼあり得えません。これはプログラマーの方はよくご存じだと思います。
新規開発の時、例えば、
・設計した通りにプログラミングしたのに、期待通りに動かない
・初めて使うオープンソースのライブラリーを使用した時に、ビルドが通らなかったり、ビルドが通っても挙動がおかしい
・作成したプログラムにバグが混入してしまい原因が分からない
こんな事態に遭遇したら、普通、
(2) 自分で何とか出来なかったらグーグル検索で解決方法を探す
(3) 解決方法が見つからなかったら誰か社内の詳しい人に聞く
みたいな形で問題解決していくのかなと思います。
ここで、上記(2)のグーグル検索をした時に、日本語で検索をしても解決方法が見つからない事も多いと思います。特にマイナーな開発環境だと本当に日本語で解決策がヒットしません。
そうなると上記(3)の誰か詳しい人に聞く事になりますが、ここで誰も解決策がわからない事もままあることです。
こうなると、関連情報をしらみつぶしにあたって別の視点で調査を進めたり。結局、解決方法が全く見つからず、そもそも設計を見直すことになったりと、多大な時間を費やす事となります。
私は以前DjangoというPythonのフレームワークを使ってWebアプリケーションを作成していた事があります。当時Djangoは日本語の資料自体が少なく、何か問題が起きても、日本語で解決策が見つかる事はまずなかったです。
自分の周りでDjangoに詳しい人はいませんでしたので、結局全て英語で検索をして、無事解決方法を見つけ、開発を完了させる事ができたという経験があります。
その時に、やはり日本語と英語では情報量に圧倒的な差がある事を実感しましたし、英語ができて良かったーと心から思えました!英語ができなかったら、問題解決の時間は何倍もかかっていたと思います。
つまり、ここで言いたいことをまとめると、
・だから問題発生時に、素早くその問題を解決できれば開発コストを抑える事ができる。
・英語で問題の解決策を検索できれば、問題の早期解決を期待できる。
という事です。
では、どうやって検索するのかについても、少し説明をしてみたいと思います。
プログラミングのQ&Aサイトで英語検索しよう!
普通にグーグルの検索窓に、英語で質問のキーワードを入力しても良いのですが、Yahoo知恵袋のプログラミング版ともいえる有名なQ&Aサイトがありますので紹介しておきますね。おそらく知っている方も多いと思いますが。
Stack overflow
https://stackoverflow.com/
このサイトでは、すでに2600万件を超える質問と回答があり、もちろん自分で質問も回答もする事ができます。もちろん『英語で』ですが。
日本でも同様のQ&Aサイトがありますが、情報量は本当に圧倒的に英語版Stack overflowの方が多いです。
このサイトで直接、自分が抱えている問題をキーワードとして入力すると、大抵は解決方法が見つかる事と思います。『英語で』ですが。
私自身、何か問題にぶち当たっては、このStack overflowを利用して、英語で解決策を探す事が多かったです。このサイトで検索するだけで大体の問題は解決する事ができました。
また、検索しても解決できなかった場合、自分で質問の書き込みをして回答をもらって解決する事も度々ありました。
結果として、英語を使う事によって、問題解決にかかる時間がだいぶ減りました。
プログラミングは何か問題が起こった時の対応にかなり時間がかかるので、この時間が減った効果は本当に大きかったです。
他に使える時間が増えるので、スケジュール前倒しで開発終了したり、何か他の勉強に時間を使えるようになりました。
ちなみに英語のQ&Aサイトを見たり、英語でのIT情報収集のために一度読んでおくと良い本をここで紹介しておきますね。
英語を使えると、使えないとでは、このように結構な差が出る事があります。ですので、やる気があれば(時間がなくても無理やりにでも)絶対英語ができるようになった方が良いと思います。
それでは英語ができるプログラマー、2番目の利点にうつりたいと思います。
2.年収が上がり、転職しやすくなる。年齢が高くても転職できる可能性が高まる
年収が上がりやすい理由は?
これは私の経験上からも、統計上からも言える事かと思います。
様々なアンケート結果から、『年収』と『英語力』には相関関係がある事がわかっています。つまり、年収が高い人は、英語ができる割合が高い。年収が低い人は、英語ができる割合が少ないという事ですね。
これは『英語ができれば、より活躍の機会が増え、年収が増える』というのが統計的に出ているのだと推測します。
私自身の経験としては、上述した最初の利点でも説明しましたが、英語ができるようになってから、プログラム開発時の問題解決を素早くできるようになりました。
そうなると、『わからない事があったら誰か詳しい人に聞いていた』のに、いつの間にか『自分が聞かれる立場』になり、社内での評価も少しずつ上がっていきました。
あと、自分が英語のサイトで調べものをしている場面を、英語のできない上司が頻繁に目撃するようになってからですが、上司の自分に対する態度が目に見えて変わったことを良く記憶しています。
英語ができない社員の多い平均的な日本の会社ですと、英語がデキルだけで一目置かれる存在になりやすいと身をもって感じました。
そしてその英語力が実際に仕事の役に立つことで評価アップ、年収アップにつなげる事ができました。
同様にどの会社でも年収アップは見込めるとは思います。ただし、自分の英語力がきちんと業務に役立つ事が条件だと思います。
転職が有利になる理由は?
それと英語力が高ければ、転職に関しても有利になるのは間違いないですね。
同じ位の能力、同じような人柄であれば、英語ができる人の方が採用される事でしょう。
さらに、英語のできるプログラマーを探している会社があったとしたら、そもそも『英語ができるプログラマー』の数自体が少ないため、他の英語のできないプログラマーより高い給料を提示される可能性が高くなります。
需要と供給の関係ですね。ただのプログラマーはいっぱいいるけど、『英語ができるプログラマー』はかなり少ない。だから『英語ができるプログラマー』の年収は高くなりやすいという事ですね。
また英語ができるようになると、転職先に、外資系も選択肢として広がってきます。
外資系と言えば、『年収が高い、結果を出せなければすぐ首になる』みたいなイメージを持つ方も多いかと思いますが、日本企業でもいろんな会社があるように、外資系企業も色んな会社があります。
外資系とはいえ、会社の文化・風土の違い、お国柄の違いによって、会社の雰囲気は全然違います。年収が低い外資系企業もあります。
ですので、『外資系=年収高い』『外資系=なんかあればすぐリストラ』のような固定観念は持たず、自分の合った会社を探してみると良いと思います。
とはいえ、外資系の年収は、日本の一般的なソフトウェア開発会社と比べれば、平均的に高めだとは思いますけどね。
外資系は、年齢が高くても転職しやすい!
転職に関してもう一つ言うと、外資系だと、年齢が高くても入社しやすいという感じを私は受けました。
私自身外資系には2社在籍した経験がありますが、どちらも35歳過ぎてからの転職でした。
その時、日本企業も選択肢に入れて転職活動を進めていました。ですが、日本企業だと35歳を超えるとマネージメントの能力・経験がないと門前払いが多く、ソフトウェア開発者(プログラマー)としての入社は難しいと感じました。
一方で外資系の場合は、年齢が高いからマネージメント能力が絶対必要みたいな考えではなく、私自身のソフトウェア開発者(プログラマー)としての経験・能力を見てくれて、それでプログラマーとして入社する事ができました。
このように、外資系では、日本企業と比べれば、年齢に関わらずプログラマーとして入社できる可能性が高いです。
一時期というか今でもでしょうか?35歳転職限界説みたいな言葉があったような気がします(間違ってたらすみません)。
ですが、英語ができればある程度年齢を重ねても転職できる可能性が高まりますので、若いうちに英語を身に着けておくことで、ある意味、将来の保険みたいにもなりますね。
3.海外発の最新技術情報を素早く入手できる
さて、本記事で説明する最後の利点となります。
プログラミングを含むIT業界の最先端で起きている事、将来の動向といった最新情報は、アメリカをはじめたとした海外発が多いです。
もちろんその情報は英語で配信されますので、その情報をダイレクトに手に入れられる事が利点となります。
もちろん日本語に翻訳されて日本国内で配信される情報もあるでしょうが、タイムラグがありますし翻訳されない情報も多いです。
また、今の時代グーグル翻訳などで簡単に自動翻訳させる事も可能ですし、その翻訳の精度は結構高くなってきています。
ですが、細かい技術情報やニュアンスは表現しきれなかったり、そもそもデタラメな文章に訳されることもたまにあります。この場合、英語がわからなければ、間違った日本語訳だと気づけないので、変な誤解をしてしまう事が怖いですね。
結局、理解度が下がってしまう事が多く、英語を自分で読んで理解するのが一番良いのは言うまでもありません。
では、どこからそのような技術情報を入手できるのか、具体的にいくつか紹介していきますね。
TechCrunch
⇒https://techcrunch.com/
2005年、シリコンバレーで誕生した人気のメディアサイト。
テクノロジーに影響を与える既存企業のニュースにとどまらず、インターネット関連製品レビュー、スタートアップ企業の紹介等。IT業界の最新トレンドがチェックできます。
DZone
⇒https://dzone.com/
アジャイルから、クラウド、AI、データベース、セキュリティ等々、あらゆるプログラミング関連の情報を扱っているサイトです。
プログラミング業界のあらゆる最新情報を得ることができる貴重なサイトだと思います。
A List Apart
⇒https://alistapart.com/
このサイトはWebサイト開発者であれば、ブックマークするべきサイトですね。
特にWeb開発やそのデザイン、ベストプラクティスに関する情報が長年に渡り蓄積されてきています。今では、Webに関する情報であれば、ほぼ網羅されていると言っても過言ではないです。
さて、具体的にいくつかのサイトを紹介させたいただきました。
上記のサイトから日本では即座に得ることができない、最新情報や役立つ情報を得ることができます。また、情報の蓄積は大事です。日々上記のようなWebサイトで情報収集する事で、少しずつプログラマーとして成長していけるでしょう。
ただ、この情報を知る事で、他のプログラマーに対してどれくらい有利になるのでしょうか?
実のところ、ごく普通のサラリーマンプログラマーであれば、得た情報を自分の仕事になかなか活かせず、さほど有利には働かないかもしれません。
一方で、目的を持って、得た情報を即座に有効利用できる、意欲の高いプログラマーにとっては有利になると思います。結局はその情報をどう活かすかがポイントですからね。
ですので、『得た情報をどう利用できるか』という事を意識しつつ情報収集する事で、自然に他のプログラマーとの差を広げていく事ができると思います。
では、どうやって英語を勉強すればよいか?
どんな人であれ、基礎的な英語の勉強は必要です。
基礎的な英語の勉強をしながら、プログラマーが良く使う単語、あなたが所属する業界で良く使う単語や言い回しを覚えていく必要があります。
例えば、この本はプログラマーに役立つ例文がたくさん使われており、読んでみて損はないと思います。
ITエンジニアが覚えておきたい英語動詞30 /秀和システム/板垣政樹
では、基礎的な英語の勉強とは何をすれば良いのか?
当サイトでは、以下の記事で、英語力ゼロからの学習方法について説明しています。お時間があれば読み進めて参考にしていただきたいです。
⇒英語が話せるようになるまでの時間・期間をレベル別に解説!
⇒英会話のゴールとは?どうやってゴールを設定すべきか?
⇒英会話がなかなか上達しない理由は?必ず上達する学習法とは?
まとめ
本記事では、英語ができるプログラマーにはどんな利点があるのか?というお話をさせていただきました。
最後に改めてまとめるとこうですね。
2.年収が上がり、転職しやすくなる。年齢が高くても転職できる可能性が高まる
3.海外発の最新技術情報を素早く入手できる
ポイントは、英語ができるだけでは有利にならない。英語ができて、『英語をどう活用するかによって有利になるかどうかが決まる』という事です。
英語ができれば、その英語力を活かす場面はたくさんあります!
是非ご自分の英語力をプログラマーの業務で活かし、年収アップ、スキルアップ転職等を実現させてみてはいかがでしょうか!